1日1冊レビューし太郎

おススメの本ご紹介します。本の紹介を通して、自分の人生観や経験などをお話しします。日本の大学を卒業後、ALLEX Programに参加するために渡米。Missouri州のWashington大学、NY州のUnion大学、そしてHarvard大学で日本語教員として働きました。このブログでは、おススメの本の紹介を通して、自分の人生観や経験を語りたいです。あなたの悩みを解決させてください!いつでも相談に乗ります(^O^)

ラッセル『幸福論』 2017年11月 (100分 de 名著)

大学時代に読んだ本を読み返してみました。

 

「幸福とは一体何なのか」その疑問を抱えていた大学生の僕はこの本を手に取りました。当時は2017年だから大学4年生の頃かな。

 

著者のバートランド・ラッセルは、核兵器の廃絶と科学技術の平和利用を訴えて、「ラッセアインシュタイン宣言」でも知られています。彼が自らの人生を通じて実証した、幸福を「獲得」する方法とは何なのでしょうか。「論理的」に幸せになる方法とは?

 

目次

①自分は自分なんだと認めてあげることが自信を持つ第一歩なのかもしれない。

僕は小学校時代、必要以上に他人の反応や様子を気にする子どもでした。自分に自信が持てずに、「相手にこう伝えたら、相手はどう感じるんだろう。本当に言ってもいいのだろうか。」と心の中でよくつぶやいていました。

 

ドッジボールやサッカーをする時なども、心から楽しんだことはありませんでした。どこかで「~したらどうしよう。上手い人の迷惑にならないようにしなきゃ。」という心配がいつも心の片隅にありました。

 

今この話をすると、「いやいや、信じられないよ」と言われてしまうかもしれませんが、これが本当なんです。自分に自信が持てなく、他人の反応ばかり気にするぽっちゃりおデブ君だったんです。

 

僕がいつから自信を持てるようになったのか。それは、小学校6年時の少年野球の全道大会がきっかけだと思います。僕が所属していた野球少年団は優勝も狙える戦力があり、初戦でも初回から7点を奪い楽勝ムードでした。

 

ですが、1回裏、僕はライトを守っていたのですが、平凡なゴロを後逸、平凡なフライを落球、など僕のミスが原因でなんと8点を取られ、逆転されてしまいました。その後巻き返すチャンスもありましたが、またもや僕のミスが追い上げムードに水を差します。

 

スクイズの見逃し、全打席三振。試合の結果は初回大量失点が響き、1点差で敗北。僕の度重なるミスにより、優勝候補だったチームが初戦で姿を消しました。僕は試合後、「もう野球を辞めよう。みんなに迷惑をかけたくない。」と心の中で何度もつぶやき、一人で泣いていました。

 

小学4年生から野球を始めて、6年生になりようやく試合にも出られるようになりましたが、同級生との野球能力の差は歴然でした。「中学に入学したら、何の部活に入ろうかな」そう考えていた僕に同級生8人が近づいてきて、「そんなに落ち込むなよ。中学でも一緒に野球やろうな」と言ってくれました。

 

その場面を思い出すと、今でも涙が出そうになりますが、同級生たちはどうしようもない僕のことを見捨てないでくれたんです。彼らの言葉に救われた僕は決心しました。「人の倍努力して、なんとかみんなに追いつこう。自分を変えるなら今しかない」と。

 

全道大会が終わってからは、野球に関する本を買いあさり、毎日の素振りや走り込みを続けました。北海道の冬にも負けず、雪が降る中でも走ることをやめませんでした。「中学ではみんなに恩返しがしたい」その一心で練習に取り組みました。

 

正直、この数か月が人生で一番努力したと言っても過言ではないと思います。「自分は自分なんだ」とその時点で思えていたかどうかはわかりませんが、がむしゃらに努力した経験や以前とは比べ物にならない練習量が僕を支えてくれたのかもしれません。

 

この時に、僕が中学野球部で主将を務めるなんて誰も予想していなかったことでしょう。

 

②自分の講演がうまくいこうが失敗しようが、どのみち宇宙に大きな変化はない。 

面接や試験、大事な試合など、どうしても緊張してしまう時、こんな風に考えたら気持ちがスーッと楽になりますよ。失敗したとしても、どうせ宇宙感覚で俯瞰すると、ちっぽけなことなんです。

 

③外に目を向けようとせず、自分の内面だけを見ていても、決して幸せにはなれない。 

「自分と向き合う」って言葉をよく耳にしますけど、人間ってやっぱり他の人間と支え合って生きていく生き物なんですよね。もちろん一人だけの時間も大切ですし、「自分は何者なのか」考えること自体はものすごく重要なことです。

 

ただ、ラッセルはそれだけでは幸福にはなれないと主張します。彼が著書の中で何度も強調する「外に目を向けること」これは僕が大学生の時から常に心掛けていることです。

 

仲のいい友達がいるコミュニティや同じ大学の専攻の仲間など、居心地の良い環境にだけいると、言葉で上手く伝えられませんが、”何か”を失っている感覚があったんです。

 

大学時代のことですが、新しい出会いや慣れない環境で挑戦することを通して、多くの学びが得られると本書から学んだことを思い出しました。以前に読んだ本をもう一度読み返してみることもなかなかいいものです。

 

みなさんはどんな本を読み返してみたいですか?おすすめの本があればぜひ教えてください!