1日1冊レビューし太郎

おススメの本ご紹介します。本の紹介を通して、自分の人生観や経験などをお話しします。日本の大学を卒業後、ALLEX Programに参加するために渡米。Missouri州のWashington大学、NY州のUnion大学、そしてHarvard大学で日本語教員として働きました。このブログでは、おススメの本の紹介を通して、自分の人生観や経験を語りたいです。あなたの悩みを解決させてください!いつでも相談に乗ります(^O^)

まんがでわかる LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略(東洋経済新報社)

今日おススメする本はこちら。

 

まんがシリーズ第2弾。この本の原作はこちらです。↓

原作を読む前にまんが版に手を伸ばしました。なぜなら原作は結構分厚かったから。(笑)

 

さて、みなさんは”LIFE SHIFT”という言葉を聞いたことがありますか?これからの時代を生き抜いていくために知っておいて損はない言葉かと思います。詳しくはこの本を読んでいただけたらと思いますが、印象に残った言葉を紹介します。

 

目次

 

①私たちは100年生きるのよ。

この二つのデータをご存知でしょうか。

  1. 2007年生まれの子どもの半数が、日本では107歳まで生きうること。
  2. 平均寿命世界一位の国をグラフ化すると、寿命が10年ごとに平均2-3年のペースで上昇していること。
    (出典:LIFE SHIFT)

人の寿命はこれからどんどん伸びていくことがわかります。また、『LIFE SHIFT』の著者たちは「いま50歳未満の日本人は100年以上生きる時代を過ごすつもりでいたほうがいい」と言います。

 

つまり上に該当する人たちは少なくとも「人生100年」と身構えておく必要があるということです。65歳で定年して、あとは年金を頼りに穏やかな老後生活を過ごしていこうという時代は終わるのです。

 

「長く生きる」ということは何を意味するのでしょうか。1つ考えなければいけないことは、「働き方」だと思います。会社に勤めたとした場合、定年の基準は間違いなく70歳、75歳と引き上げられていくでしょう。

 

自分が70歳、75歳で今の仕事を続けていることを想像できますか?僕の前職(大学の日本語教員)を当てはめてみると、「体がもたん!!」と正直に思います。日本の学校教員もそうだと思いますが、先生の仕事は無限大です。やろうと思えば際限がないので、どこまで教材準備や学生との時間に自分の時間を充てるのかはその人次第です。

 

僕の場合は、その部分で妥協したくない。でも、妥協せざるを得ないことが多いし、教育業界のトレンドとしても働き方改革「仕事の効率化」が求められています。決してそれらの動きに反対するわけではありません。「これ絶対に必要ないだろ!」という仕事は山ほどあると思いますし、現場の教員が最も感じていると思います。

 

考え方の問題かもしれませんが、僕の場合はそのジレンマの中で働くことが何だか性に合いませんでした。学生が「この授業でこれを学んだ。出席して良かった」と思えるような授業をするためには、授業の準備段階で多くの時間を費やす必要があります。

 

そこに注いだ時間や情熱は確実に学生に届くんです。ボストンでの2年間でよく学びました。学期が終わった後の学生の笑顔や表情、先生たちに対する言葉を聞くことで「妥協しなくてよかった」と思えます。

 

もちろんリサイクルできる教材や授業のテクニックなどに慣れてくれば、時間の節約は可能になるでしょう。AI(人工知能)の活用や便利なアプリも現代ではほとんど無料で手に入りますし、情報力のある先生方は実践されているかと思います。

 

話が少しそれましたが、「考えることをやめて働き始めたら終わりだ」ということを伝えたいんです。特に教育に携わる方はほんとにそう。相手は「将来を担うこどもたちや若者」。教員の生き方や人生のとらえ方を見て、彼らは育っていきます。

 

もし先生が考えることを放棄して惰性で働いていたら、その姿を子どもたちが毎日目にする環境だとしたら、どうなるでしょうか。学校なんて行きたくなくなりますよね、確実に。

 

先生の仕事は「働くことってなんて楽しいんだ、人生ってマジ最高!」というオーラをバシバシ子どもたちに届けることだと思うんです。その先生の経験や言葉、働く姿で見せてあげることなんじゃないかと思います。

 

綺麗ごとのように聞こえるかもしれませんが、僕が中学生の時「一生懸命生きている先生」を見て、教員の道を志すようになりました。その先生が僕の人生や進路に大きな影響を与えたことは間違いありません。

 

いや、「今の時代は学校教育だけじゃないよ」「反面教師だって子どもたちにとっては逆の意味でロールモデルだよ」という意見もあるでしょう。ただ、「考えること」をやめちゃいけない、そこを強調したいんです。「しっかり考えている、目的意識がある反面教師」なら大賛成です。

 

子どもたちと多くの時間を過ごす立場の人間が「思考停止」してはないけない、そう思うんです。「罪の垂れ流し」はもうやめましょう。

 

②「見えない資産=無形資産」への投資が重要

”無形資産”と聞くと、みなさんは何を想像しますか?友人や家族?そうですね。そして、自身の健康や「自分についてよく知っている」という知識も無形資産になるでしょう。友人や家族との良好な関係、目的意識を持って自己投資をすることが、これからの時代、より大きな価値を持つようになってくるんです。

 

無形資産の反対は有形資産ですが、貯蓄や土地・家などお金で表せるものです。より”柔軟””長く”働くためには、有形資産だけでは十分ではないことは想像できるのではないでしょうか。無形資産は、生産性資産、活力資産、返信資産など大きく3つに分けられます。詳しく知りたい方はぜひ当書を手に取ってみてください。

 

③大事なことは、何を選んだかではなく、自分で考えて選ぶこと

僕の今まで生きてきた実感としてですが、このマインドが非常に重要だと信じています。人生は決断の連続です。仕事や結婚は言うまでもなく、社会に出るとあらゆる選択を求められます。

 

学校教育を受身で受けてきた人(人生のレールがある程度定められている環境に甘えていた人)は、「はい、自分で決めて」と言われた時に、思考停止してしまいます。「あれ、私が何がしたいんだろう」「私の好きなことって何なんだろう」と目の前が真っ暗になる感覚でしょうか。

 

僕自身がそうだったので、その気持ちが痛いほどわかるんです。小学校から大学まで野球をしてきましたが、「監督の言うことは絶対」というマインドが知らないうちに体に染みついてしまっていて、何事にも受身になっていたんです。表面上は「やる気があるように見える」けど、実際は喜びを感じながら行動できていたかどうか自信が持てません。

 

誰か指示してくれる人がいるから、その人のために一生懸命取り組む、結果的に自分にいい影響がある、というスパイラル。一見良さそうに見えるかもしれませんが、始まりが「受身」なんですね。それじゃあ、その人の”個性”や”味”みたいなものが出てこないと思います。

 

社会に出て会社で勤めれば同じような立場関係ができます。(上司と部下など)そのような環境にいると、「自分は何をしたいんだろう」と考えることを無意識にやめてしまっていることがあるんじゃないかと気づいたんです。考えないことが習慣化されて、それが普通になっている。

 

何を選んだとしても、「自分で考えて選ぶこと」がものすごく重要なんだと社会に出てから改めて強く感じています。

 

人生100年。僕は先月で26歳になりました。20代の折り返し地点、人生の4分の1が終了。挑戦したいことが山ほどあります。その挑戦したいことを”今”全力で打ち込める、その時間が瞬く間に過ぎ去っていく、気づいたらコロッと逝くってのが幸せだったりして。