ユダヤ人大富豪の教え 幸せな金持ちになる17の秘訣(本田健)
今日ご紹介する本はこちらの本です。
登場人物は主に二人で、著者とアメリカに住むユダヤ人大富豪のひと夏の物語です。この本を読んで、「本当に幸せな人は自分以外の幸せも願っている」と感じました。「幸せな金持ち」になるためのマインドや必要な要素が凝縮されている1冊です。
「金持ち」=「幸せ」ではない、この事実を受け止めることに時間はかかりませんでした。「お金」は自分の人生を豊かにもするし、どん底に突き落とす可能性があることを一人の若者と大富豪老人の対話を通して学ぶことができます。心に突き刺さる言葉ばかりでした。
- ①夢を追いかけるのを忘れて、安定した人生を選んだ人間は、言ってみれば『退屈な人生を生きる終身刑』を自らに科しているのに等しい。
- ②幸せな金持ちになるための秘訣は、自分の大好きなことを仕事にすることだ。
- ③決断に失敗はないことを知る
①夢を追いかけるのを忘れて、安定した人生を選んだ人間は、言ってみれば『退屈な人生を生きる終身刑』を自らに科しているのに等しい。
すごく強烈な表現ですが、僕はこの意見に賛成です。人それぞれ異なる考えがあると思います。安定した人生がその人の幸せなのかもしれませんし、自分の生き方を決めるのはその人自身です。
ただ、僕は安定した人生がなんだか性に合わないんです。新しいことに挑戦して、できないことができるようになること、人との出会いを通して新しい価値観を得ることに幸せを感じるんです。経済的な安定や心の安らぎも必要ですが、僕の中での優先順位があり、自分が今やりたいことを我慢することに相当なストレスを感じます。その時の気持ちに素直に生きることが僕の中で最優先事項なんです。
②幸せな金持ちになるための秘訣は、自分の大好きなことを仕事にすることだ。
僕はずっとこう考えていました。仕事で成功するためには「得意なこと」を選ぶべきだ。好きなことが必ずしも自分の得意なこととは限りません。周りの誰かと比べると、その人よりも劣っていることはよくあります。レベルが高くなるほど上には上がいますよね。
だからこそ「好きなこと」ではなくて、「得意なこと」で勝負するべきだと考えていました。ただ、その逆の考え方を主張している人がいたんですね。「得意なこと」で勝負することで、戦いには勝つかもしれない。セールスマンで言えば、より多くの商品を販売できる可能性が高いかもしれない。その分お金も稼げる可能性が高そうですね。
ただ、やはりそれだけだと幸せにはなれないんですね。得意なことを仕事にすることで楽しいかもしれないし、やりがいもより感じられるのかもしれません。また、「金持ち」にもなれるかもしれません。要は「金持ち」になりたいのであれば「得意なこと」
をするべきでしょう。
ただ、「幸せな金持ち」になれるのでしょうか。人間が幸せを感じる時は大好きなことをしている時ではないでしょうか。時間を忘れてしまうほど夢中になれる何かがあることがいかに幸せなのか、僕は社会人になってから気づくことができました。”自分”が全身全霊で打ち込めるものは何なのか、進路や将来の仕事を決める時に考えてみることは時間の無駄ではないと思います。
③決断に失敗はないことを知る
この言葉は僕の背中を押してくれました。「あの時の決断は本当に正しかったのだろうか」と不安になることがあります。何かで上手くいかなかった時や大きな失敗をした時に、必要以上に自分を責めてしまう。
今回、アメリカでの仕事を辞めて日本に帰国することを決断した時もそうでした。「この判断は本当に正しかったのだろうか」「自分を必要としてくれる人がいたのに、その人たちを裏切ってしまったんじゃないだろうか」と自問自答を繰り返して、脳内で負のスパイラルが生まれていました。
でも、「決断に失敗はない」と思うことで、過去の決断に後悔せずに胸を張っていいし、これからの決断も思い切ってすることができる。人生は決断の連続ですから、そう思うことでだいぶ楽になりました。
この本は人生観を変えてくれる力があると思います。事実に基づいた物語なので、説得力もありますし、僕の大好きな「フォレスト・ガンプ」や「Bucket List」などの映画を見ているような感覚になりました。読む価値大ありですよ。